バイエル薬品、ジュリナ®錠が不妊治療に関する効能又は効果追加の承認取得

大阪、2022年3月14日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)は、更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状、腟萎縮症状)および閉経後骨粗鬆症を効能・効果として販売している「ジュリナ®錠0.5mg」に関し、3月11日、「生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整」及び「凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期」の効能又は効果追加の承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 

2020年5月29日に閣議決定された「少子化社会対策大綱」において、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、適応症と効果が明らかな治療には広く医療保険の適用を検討する方針が発表されました1)。同年12月には、社会保障審議会医療保険部会において不妊治療に標準的に用いられる医薬品については保険適用することが結論づけられました。「ジュリナ®錠0.5mg」は、一般社団法人日本生殖医学会「生殖医療ガイドライン」において生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整ならびに凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期を目的とする使用に対して推奨され2)、同学会より薬事承認に係る要望が提出されました。この度の効能又は効果の追加は、同学会からの要望を踏まえ、厚生労働省からの通知「不妊治療において使用されている医療用医薬品の適応外使用に係る取扱いについて」3)に準じて、2021年9月に公知申請4)を行ったものです。

 

「ジュリナ®錠0.5mg」は、有効成分として卵胞ホルモンであるエストラジオールを含有する製剤です。生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整では、本剤を投与する際には投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用します。その後両剤の投与を中止することにより消退出血(月経様出血)の誘導を介して、生殖補助医療を行う周期の開始時期を適切に調節することができます。また凍結融解胚移植では移植周期において、本剤を投与することにより子宮内膜を肥厚させることができます。子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で黄体ホルモン製剤の併用を開始することにより、妊娠の成立や維持に適した子宮内膜に変化し、凍結胚の移植が可能な子宮内膜の形成に役立ちます。

 

弊社は長年にわたり女性の健康をサポートするさまざまな取り組みに注力しています。今後もアンメットメディカルニーズに応える製品の提供を通じ、女性の良い暮らしに貢献できるよう取り組んでまいります。

【ジュリナ®錠  製品概要】
一般名 エストラジオール
製品名 ジュリナ®錠0.5mg
効能又は効果
  • 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う下記症状
    血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、腟萎縮症状
  • 閉経後骨粗鬆症
  • 生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整
  • 凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期
用法及び用量

〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状〉

  • 通常、成人に対しエストラジオールとして1日1回0.5mgを経口投与する。なお、増量する場合は、エストラジオールとして1日1回1.0mgを経口投与することができる。

〈閉経後骨粗鬆症〉

  • 通常、成人に対しエストラジオールとして1日1回1.0mgを経口投与する。

<生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整>

  • 通常、エストラジオールとして1日1回0.5又は1.0mgを21~28日間経口投与し、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。

<凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期>

  • 通常、エストラジオールとして1日0.5~4.5mgを経口投与し、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8 週まで本剤の投与を継続する。なお、1回投与量は2.0mgを超えないこと。
承認取得日 2022年3月11日

※追加は下線部分。現時点では今回追加された効能・効果は、保険適用の対象ではありません。2022年4月に保険適用が開始される見込みです。
※効能・効果ならびに用法・用量の詳細については最新の製品添付文書をご覧ください。

ジュリナ®錠について

ジュリナ®錠0.5mgは、 天然型エストロゲンのうちもっとも生理活性の高い17β-エストラジオールを主成分とする国内初の経口製剤です。 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及 び発汗)や腟萎縮症状と閉経後骨粗鬆症の両方の適応を持ちます。

 

1)内閣府(2020)少子化社会対策大綱
2)日本生殖医学会 (2021) 生殖医療ガイドライン; 東京:杏林舍
3)厚生労働省「不妊治療において使用されている医療用医薬品の適応外使用に係る取扱いについて」
(令和3年7月30日付、医政研発0730第1号・薬生薬審発0730第4号)
4)医学的に公知として、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく行う申請

バイエルについて

バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力します。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は441億ユーロ、従業員数は約100,000名(2021年)。特別項目計上前の研究開発費は53億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。

 

バイエル薬品株式会社について

バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に注力しています。コンシューマーヘルス部門では、プレナタルサプリメントや腟カンジダ抗真菌剤に注力しています。同社は、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。詳細はwww.pharma.bayer.jpご参照ください。

 

バイエル薬品株式会社
2022年3月14日、大阪

将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)

このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。