- プラスマンがAIアルゴリズムを用いて開発した画像診断支援ソフトウェアの独占的販売権を取得
- 画像診断専門医による胸部CT画像の読影を支援するソフトウェアPlus.Lung.Noduleを販売開始
大阪、2022年4月6日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)は、放射線画像診断領域へのさらなる貢献を図るため、プラスマン合同会社(所在地:東京都千代田区、代表社員:大塚 裕次朗、以下「プラスマン」)が開発したCT(コンピュータ断層撮影)用画像診断支援AI(人工知能)ソフトウェアの独占的販売権を取得し、本日よりPlus.Lung.Nodule(プラスラングノジュール)の販売を開始しました。
Plus.Lung.Noduleは、画像診断専門医がCT画像を読影する際に関心領域(ROI: Region Of Interest)を表示することで肺結節および縦隔・肺門リンパ節の視認性の向上を図るプログラム医療機器です。増大する医療画像情報に対する読影の効率と、質の向上を目的に開発され、精度の高い診断と読影業務の負担軽減が期待できます。Plus.Lung.Noduleの感度は98.3%1であり、解析後のデータはDICOM GSPS(Grayscale Softcopy Presentation State)もしくはSC(Secondary Capture)形式でPACS(Picture Archiving and Communication System)へ送信することにより、既存の読影ビューワーで表示、閲覧ができます。一連の画像情報の中に肺野が一部でも含まれていれば解析が可能であり、過去のCT画像における関心領域の自動トラッキング機能も有します。これにより、体積倍加時間の計測などへの活用が可能となります。
バイエル薬品ラジオロジー事業部事業部長のケルビン・ウォンは次のように述べています。「放射線科領域により良い価値を提供し続けることを理念に持つ私たちにとって、プラスマンは非常に強力なパートナーです。この協業を皮切りに私たちの画像診断支援AIソフトウェア事業を推進させ、診断から治療までの明確な道筋を示し続ける放射線科医師やそのチームの皆さんに貢献してまいります」
また、プラスマンの大塚裕次朗代表は次のように述べています。「バイエル薬品は創薬を行う製薬会社としてヘルスケア領域の先駆者でありながら、画像診断領域の医療機器にも大きな強みと実績を持つ唯一の会社です。バイエル薬品との業務提携は医療機器業界におけるベンダーロックインからの解放に大きな貢献となるでしょう。バイエル薬品は、患者・医師にとって最良の選択肢を提供するという価値観を共有する、プラスマンにとっての非常に強力なパートナーです」
バイエル薬品は、CT、MRI(コンピューター断層撮影)やアンギオ用の造影剤、およびこれらの自動注入装置、医療放射線情報一元管理システムやデジタルツールの提供、さらにはポートフォリオ全体のサービスおよびサポートにおいて、放射線医療におけるトータルソリューションを提供しています。デジタルやAIを活用したポートフォリオのさらなる拡充を目指し、現在、ドイツ・バイエル社のラジオロジー事業部では、医療従事者がAIを用いたアプリケーションにより医療画像とワークフローを一元管理できるプラットフォームを開発しています。このデジタルソリューションは、バイエル社とサードパーティによって開発が進められており、患者さんの診断から治療までの明確な方向性を提示することで、医療従事者の複雑な意思決定プロセスをサポートすることを目的としています。日本国内においても、今回のプラスマンとの独占的販売契約の締結およびPlus.Lung.Noduleの販売開始を契機にAI画像診断事業を拡大させ、放射線科医師ならびに関連するすべての医療従事者の皆さんと共に、患者さんの健康に貢献していきます。
Plus.Lung.Noduleについて
一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
販売名:Plus.Lung.Nodule(プラスラングノジュール)
認証番号:301AGBZX00004000
製造所:プラスマン合同会社
概要:肺臓関心領域表示機能を有するプログラム医療機器です。画像におけるCT値に基づき、最大径3cm以下の円形または紡錘形、あるいは辺縁不整な吸収値上昇領域(関心領域)を表示することで、結節影等の関心領域の視認性向上を図ります。