バイエル薬品の成長への礎、3つのプラットフォームで革新的イノベーションを加速

  • 「マスーレッド®」、「ベリキューボ®」、「ヴァイトラックビ®」の製造販売承認と「イグザレルト®」の効能又は効果、剤形追加など、2021年に5つの承認を取得
  • 「イグザレルト®」「アイリーア®」「ヤーズフレックス®」が貢献し、堅調な業績を維持
  • アンメット・メディカル・ニーズの高いオンコロジー、循環器・腎臓領域の研究開発とデジタルトランスフォーメーションの更なる推進

 

大阪、2022年4月14日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下バイエル薬品)は本日、2021年に達成したマイルストーンとともに革新的新薬の動向やデジタルトランスフォーメーションの推進、社会課題への取り組みなどについて発表しました。

 

バイエル薬品は2021年に複数の革新的新製品や新たな適応や新剤形追加に関する薬事承認を取得しました。循環器・腎臓領域において1月に1日1回経口投与の腎性貧血治療薬「マスーレッド®」、6月には慢性心不全の適応で初となるsGC刺激剤「ベリキューボ®」の製造販売承認を取得し、新たな治療の選択肢として提供しています。経口抗凝固剤「イグザレルト®」は、1月に小児の静脈血栓塞栓症(VTE)に対する効能又は効果追加承認を取得し、新剤形2剤(口腔内崩壊[OD]錠、ドライシロップ小児用)の発売を通じて、小児適応を有する唯一の直接経口抗凝固薬(DOAC)となり、小児から高齢者まで幅広い年代の患者さんのニーズに応えています*。またオンコロジー領域においても3月にトロポミオシン受容体キナーゼ阻害剤「ヴァイトラックビ®」の製造販売承認を取得するなど、これらのアンメット・メディカル・ニーズの高い領域において、患者さんの治療の変革に寄与しています。さらに9月には子宮内膜症に伴う疼痛改善剤・月経困難症治療剤「ヤーズフレックス®」と経口エストラジオール製剤「ジュリナ®」について、不妊治療に関わる効能又は効果追加の公知申請を行いました**。2022年には2型糖尿病を合併する慢性腎臓病を適応とする「ケレンディア®」などの新製品の発売に向け準備を進めています***。

 

* 2021年1月22日「イグザレルト®錠」「同細粒分包」「同OD錠」について、小児の静脈血栓塞栓症に対する効能又は効果追加とともに、新生児・乳幼児の服用にも適した新剤形として「イグザレルト®ドライシロップ小児用」の承認取得
2021年1月18日に「イグザレルト®OD錠」、2021年7月12日に 「イグザレルト®ドライシロップ小児用」を発売

** 2022年3月11日「ヤーズフレックス®」について [生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整]の効能又は効果追加、 「ジュリナ®」について[生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整]及び[凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期]の効能又は効果追加の承認取得

*** 2022年3月28日「ケレンディア®」について、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全または透析施行中の患者を除く)の適応で製造販売承認取得

 

2021年のバイエル薬品の売上高は、薬価中間年改定や後発医薬品の浸透などのさまざまな複合的な要因により、前年比0.6%減1の2,975億円1(以下、薬価ベース)となりました。新型コロナウイルス感染症パンデミックの中においても事業目標を達成することができ、国内の医療用医薬品市場における売上高順位は9位2となっています。

 

主要製品の中でも眼科用VEGF阻害剤「アイリーア®」、経口抗凝固剤「イグザレルト®」、子宮内膜症に伴う疼痛改善剤・月経困難症治療剤「ヤーズフレックス®」が業績をけん引し、売上高はそれぞれ852億800万円(同10.2%増)1、815億1,500万円(同2.9%増)1、152億600万円(同41.8%増)1を計上しました。また高脂血症治療剤「ロスーゼット®」、前立腺癌治療剤「ニュベクオ®」の上市など、複数の成長製品が売り上げに寄与しました。

 

バイエル薬品代表取締役社長のフリオ・トリアナは、今後の取り組みについて次のように述べています。「65歳以上の高齢者人口が過去最高3を毎年更新し続ける日本においては、健康長寿の延伸を支えることが必要とされています。疾病の負担を軽減し、患者さんの治療に変革をもたらすことが製薬企業としての私たちの使命です。バイエルはデータとサイエンスを活用したイノベーションを通じて、疾患の治療にとどまらず、重度の疾患からの回復をもたらし、人々の健康の向上に寄与することを目指しています。私たちは日本の人々の健康に貢献するために、革新的なソリューションを速やかに提供できるようビジネスの変革を進めていきます」

 

バイエル薬品はこれらの既存品の価値の最大化に注力する一方で、次世代の治療法を推進する3つのプラットフォームを展開し、患者さんのためのイノベーションに投資を続けています。1つ目はバイエルの研究開発として2022年は、国内で32件の第II相および第III相臨床試験が実施中もしくは開始を予定しており、オンコロジー、循環器・腎臓領域などのアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患に継続して取り組んでいます。2つ目として自社の専門性とともに買収や戦略的パートナーシップなど、研究協力を通じて外部のイノベーションを活用しています。ドイツ・バイエル社の一部門であるLeaps by Bayerでは、健康や農業における今日の課題解決に向けた投資をリードしており、2015年以降で投資先は50社以上、投資額は13億ユーロ以上に及びます。3つ目として新規低分子化合物や細胞・遺伝子治療などにおいてバイエル独自の投資を行い、開発初期のパイプラインの拡充に注力しています。これらのイノベーションに対するコミットメントは、今後長年にわたりバイエルの成長の原動力となります。

 

同時に、バリューチェーンを総合的に見直し、将来に向けた体制を整えています。研究開発、製品供給、医療関係者への情報提供やファーマコビジランス、マルチチャネルのビジネスモデルなど、デジタルトランスフォーメーションを加速しています。2022年4月にはプラスマン合同会社のAI画像診断ソフトウェア製品の独占販売権を取得しました。このソフトウェアによって、放射線科医による精度の高い診断と読影業務の負担軽減が期待できます。今後AIを活用した更なるデジタルソリューションサービスの提供開始に向けて準備を進めています。患者さんや医療現場の皆さまに更なる価値を提供できるよう、変化するビジネス環境に機敏に対応する組織を構築し、企業文化の変革に取り組んでいます。

 

バイエル薬品はバイエルのビジョンである「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」のもと、今後も患者さんの疾病の負担を軽減する革新的ソリューションをいち早く提供するとともに、イノベーションの主要分野でサイエンスリーダーとなるべく邁進していきます。

 

1 Source: Copyright © 2022 IQVIA. Calculated based on JPM Dec 2021 MAT/Reprinted with permission

2 Source: Copyright © 2022 IQVIA. IQVIA Topline JPM data in 2021/Reprinted with permission
本資料に記載している主要製品の売上高は、100万円未満を四捨五入して表示しています

3 「人口推計」(総務省統計局)(https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1261.html)

バイエルについて

バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力します。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は441億ユーロ、従業員数は約100,000名(2021年)。特別項目計上前の研究開発費は53億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。

 

バイエル薬品株式会社について

バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に注力しています。コンシューマーヘルス部門では、プレナタルサプリメントや腟カンジダ抗真菌剤に注力しています。同社は、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。詳細はwww.pharma.bayer.jpご参照ください。

 

バイエル薬品株式会社
2022年4月14日、大阪

将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)

このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。