バイエル薬品、ライフサイエンスとテクノロジーに立脚した患者さんのための革新的イノベーションを加速

  • 主要製品の「アイリーア®」、「イグザレルト®」、「ヤーズフレックス®」、「ニュベクオ®」が業績をけん引
  • イノベーション:循環器・腎臓領域やオンコロジー領域などのアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患に注力
  • デジタルトランスフォーメーション:先進テクノロジー企業とのパートナーシップを構築し、画像診断領域におけるイノベーション戦略を推進

 

大阪、2023年4月20日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)は、2022年に達成したマイルストーンとともに革新的新薬の動向やデジタルトランスフォーメーションへの取り組みなどについてお知らせします。

■2022年に6件の薬事承認を取得、新たな治療選択肢を提供

 

バイエル薬品は、バイエルグループの意欲的なビジョン「Health for all, hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」の実現に向け、アンメット・ニーズが高い疾患領域にイノベーションを提供し、将来の事業成長に向けた基盤を築いています。2022年には革新的新製品や新たな適応や剤形追加に関わる6件の薬事承認を取得しました。循環器・腎臓病領域において、6月に2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の適応1で初となる非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬「ケレンディア®」の販売を開始し、新たな治療の選択肢として提供しています。また経口抗凝固剤「イグザレルト®」について新たに下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患に対する適応および本適応に合わせた同錠2.5mgの追加承認を取得し、4つの適応と4つの剤形を持つ唯一の直接作用型経口抗凝固薬として、小児から高齢者まで幅広い年代の患者さんのニーズに応えています。12月には「イグザレルト®」において5つ目の適応となるフォンタン手術後の先天性心疾患患者に対する適応追加承認申請を行いました。眼科領域において、9月に眼科用VEGF阻害剤「アイリーア®」について重篤な視覚障害を起こす可能性のある未熟児網膜症の適応追加承認を取得し、アンメット・ニーズの高い小児患者さんの治療に貢献しています。婦人科領域では、子宮内膜症に伴う疼痛改善剤・月経困難症治療剤「ヤーズフレックス®」と経口エストラジオール製剤「ジュリナ®」について、3月に適応追加承認を取得しました2。画像診断領域では、プラスマン合同会社が開発したCT(コンピュータ断層撮影)用画像診断支援AI(人工知能)ソフトウェアの独占的販売権を取得し、「Plus.Lung.Nodule(プラスラングノジュール)」3の販売を4月に開始しています。バイエルのデジタルやAIを活用したポートフォリオの拡充により、医療従事者の複雑な診断・意思決定を支援しています。さらにオンコロジー領域において3月には前立腺癌治療剤「ニュベクオ®」について、遠隔転移を有する前立腺癌の適応追加承認申請を行いました4

 

1 2022年3月28日「ケレンディア®」について、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)の適応で製造販売承認取得
2 2022年3月11日「ヤーズフレックス®」について [生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整]の効能又は効果追加、「ジュリナ®」について[生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整]及び[凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期]の効能又は効果追加の承認取得
3 プラスマン合同会社が「Plus.Lung.Nodule」の製造販売認証を保有
4 2023年2月24日「ニュベクオ®」について、遠隔転移を有する前立腺癌の適応で製造販売承認取得

■「アイリーア®」が業績をけん引、「ニュベクオ®」などの成長製品も寄与

 

2022年のバイエル薬品の売上高は、薬価改定や後発医薬品の浸透などのさまざまな複合的要因により、前年比0.7%減*の2,956億円*(以下、薬価ベース)となりました。既存製品に加え成長製品や新製品の堅調な伸長が貢献し、国内の医療用医薬品市場における売上高順位は9位**となっています。

 

主要製品の中でも眼科用VEGF阻害剤「アイリーア®」、経口抗凝固剤「イグザレルト®」、子宮内膜症に伴う疼痛改善剤・月経困難症治療剤「ヤーズフレックス®」が業績をけん引し、売上高はそれぞれ874億2,000万円(同2.6%増)*、803億3,800万円(同1.4%減)*、165億8,500万円(同9.1%増)*を計上しました。また前立腺癌治療剤「ニュベクオ®」や抗悪性腫瘍剤「スチバーガ®」、高脂血症治療剤「ロスーゼット®」など、複数の成長製品が売り上げに寄与しました。

 

バイエル薬品代表取締役社長のフリオ・トリアナは、今後の取り組みについて次のように述べています。「疾患へのアプローチ方法の進歩により、複雑な疾患に対処する個別化治療も急速に進んでいます。バイエルはライフサイエンスとテクノロジーに立脚したイノベーションを通じて、現在も治療が困難な疾患領域でパラダイムシフトを生み出すための取り組みを推進しています。デジタル技術を活用したソリューションプロバイダーとして、革新的な医薬品とともに医療の現場と患者さんの生活に変革をもたらすことを目指しています」

■アンメット・メディカル・ニーズの高い領域で研究開発を加速

 

バイエル薬品はこれらの既存品の価値の最大化に注力する一方で、患者さんのためのイノベーションに投資を続けています。バイエルの研究開発として2023年は、国内で22件の第II相および第III相臨床試験が実施中もしくは開始を予定しており、循環器・腎臓領域やオンコロジー領域などのアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患に継続して取り組んでいます。循環器・腎臓領域では、血栓症のリスクを低減する新しいクラスの抗血栓薬を目指す経口第Ⅺa因子阻害剤asundexianの第Ⅲ相臨床試験や「ケレンディア®」について患者さんのさらなる腎障害や心血管イベントを抑制することを目指し、心不全および非糖尿病性慢性腎臓病をそれぞれ対象とする適応追加に関わる臨床試験を進めており、患者さんのQOL向上への貢献を目指しています。
さらに画像診断領域では人工知能(AI)に強みをもつHACARUS社をはじめ先進テクノロジー企業とのパートナーシップを構築し、画像診断領域におけるイノベーション戦略を進めています。放射線科医の読影の効率や精度の向上に寄与することで医師の負担を軽減するとともに、患者さんのための治療に貢献しています。

■パートナーシップを通じてサステナビリティと啓発活動を推進

 

サステナビリティは、バイエルのビジネス戦略の重要な要素となっています。日本国内でも、健康や食糧、ジェンダー平等、気候変動などに関連する活動を、多様なステークホルダーと協働しながら推進しています。ジェンダー平等の推進に向けては、2022年よりNPO法人 虹色ダイバーシティとの協働を開始し、医療におけるLGBTQ関連課題の啓発に取り組んでいます。循環器領域では、2022年に新たに横浜市と連携協定を締結し、心臓リハビリテーションの普及に努めています。さらに日本腎臓病協会と腎臓病対策の普及啓発に関する包括連携協定を締結し、慢性腎臓病の早期診断および治療介入の啓発活動を通じて、国民の健康寿命延伸に寄与することを目指しています。またオンコロジー領域では、がん患者さん個々に合わせた治療を目指す、がん遺伝子検査の普及活動に取り組んでいます。婦人科領域では、高校生向けに女性の健康をテーマとした教育プログラム「かがやきスクール」など、ライフプランを見据えた女性の健康教育の推進に寄与しています。

*  Source: Copyright © 2023 IQVIA. Calculated based on JPM Dec 2022 MAT/Reprinted with permission
** Source: Copyright © 2023 IQVIA. IQVIA Topline JPM data in 2022/Reprinted with permission
本資料に記載している主要製品の売上高は、100万円未満を四捨五入して表示しています

バイエルについて

バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力しています。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は507億ユーロ、従業員数は約101,000名(2022年)。特別項目計上前の研究開発費は62億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。

 

バイエルのビジョンについて

世界中のバイエル社員は、「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」というビジョンの実現に向け、革新的な製品とサービスを通じて、医療と食糧へのアクセス向上に貢献しています。私たちは、飢餓をなくし、すべての人々が健康的な生活を送れるよう疾病の予防、緩和、治療を支えると同時に、持続可能な農業と生態系の保護を目指しています。詳細はwww.bayer.jpをご参照ください。

 

バイエル薬品株式会社について

医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進しています。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に、コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠準備と妊娠期間を支援するサプリメントなどに注力しています。詳細はwww.pharma.bayer.jp, Facebook,YouTubeをご参照ください。

 

 

バイエル薬品株式会社
2023年4月20日、大阪

将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)

このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。