本資料は4月17日にドイツ・バイエル社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳編集したもので、報道関係者各位へ参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語を優先します。原文はwww.press.bayer.comをご参照ください。
アフリベルセプト8mgピボタル試験の新データ
- PULSAR試験、PHOTON試験とCANDELA試験の新たなサブグループ解析および追加解析により、アフリベルセプト8mg硝子体内投与の有効性および安全性だけでなく、投与間隔延長の持続性および患者特性に関するさらなる知見を提供
- アフリベルセプト8mgおよびアイリーア®(アフリベルセプト2mg)に関する計18の発表により、滲出型網膜疾患患者の治療を前進させるというバイエルの決意をさらに強化
ベルリン、2023年4月17日 ― バイエルとその提携パートナーであるリジェネロン社は、2023年4月23~27日にルイジアナ州ニューオーリンズで開催される視覚と眼科学研究協会会議(ARVO)2023の年次総会で、治験薬であるアフリベルセプト8mgの新たな臨床データの解析結果を発表します。これらのデータは、滲出型網膜疾患における投与間隔延長というアンメットニーズ解消に対するバイエルの決意を強調するものです。血管新生(滲出型)加齢黄斑変性(nAMD)または糖尿病黄斑浮腫(DME)の患者を対象にしたPULSAR試験、PHOTON試験、CANDELA試験の新たなサブグループ解析および追加解析により、アフリベルセプト8mgとアフリベルセプト2mg(アイリーア®)の比較において、有効性および安全性だけでなく、投与間隔延長の持続性および患者特性に関するさらなる知見を提供します。
ARVO 2023ではアフリベルセプト8mgについて以下の新しい抄録が発表される予定です:
統合した安全性解析では、nAMDを対象とした第Ⅱ相試験(CANDELA試験)、ピボタル試験であるDMEを対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験(PHOTON試験)およびnAMDを対象とした第Ⅲ相試験(PULSAR試験)のデータを含む、臨床試験プログラム全体でアフリベルセプト8mgとアフリベルセプト2mgの安全性を比較します。
- Pooled Safety Analysis of Aflibercept 8 mg in the CANDELA, PHOTON, and PULSAR Trials
o Poster presentation # 3724 – C0501
o April 25, 2023; 15.30-17.15 EST
第Ⅲ相試験(PULSAR試験)の解析では、アフリベルセプト8mgの12週または16週ごとの投与レジメンとアフリベルセプト2mgの8週ごとの投与レジメンの48週までの安全性および忍容性の結果が報告されます。
- Tolerability and safety of intravitreal aflibercept 8 mg in the phase III PULSAR trial of patients with neovascular (wet) age-related macular degeneration
o Poster presentation # 278 – C0115
o April 23, 2023; 8.00-9.45 EST
第Ⅲ相試験(PULSAR試験)の事後解析では、アフリベルセプト8mgの12週または16週ごとの投与レジメン、アフリベルセプト2mgの8週ごとの投与レジメンにおいて、無作為化時点で規定された投与レジメンを維持した患者と、疾患活動性を示す事前に規定した用法用量変更基準に従って投与間隔を短縮した患者のベースライン時の疾患特性が示されます。
- Baseline disease characteristics in patients maintaining q12 and q16 dosing with aflibercept 8 mg versus patients with shortened treatment intervals: A Phase 3 PULSAR post hoc analysis
o Poster presentation # 2238-C0192
o April 24, 2023; 15.15-17.00 EST
第Ⅲ相試験(PULSAR試験)のサブグループ解析では、未治療のnAMD患者における主要評価項目に対する治療効果を、臨床的に関連するサブグループであるベースライン時の最高矯正視力(BCVA)、中心網膜厚(CRT)または病変の種類ごとに示します。
- Subgroup analyses from the Phase 3 PULSAR trial of aflibercept 8 mg in patients with treatment-naïve neovascular age-related macular degeneration
o Poster presentation # 2239 - C0191
o April 24, 2023; 15.15-17.00 EST
PHOTON試験の解析では、アフリベルセプト8mgが硝子体内投与されたDME患者について、48週目において無作為化時点の投与間隔を維持した患者と、事前に規定された基準に従って投与間隔を短縮した患者のベースライン時の臨床的な特性を評価します。
- Baseline Disease Characteristics of Patients Who Maintained 12- and 16-Week Aflibercept 8 mg Dosing Versus Patients with Shortened Treatment Intervals Through Week 48 in the Phase 2/3 PHOTON Trial
o Podium presentation
o April 25, 2023; 12.15-12.30 EST
PHOTON試験の解析では、DME患者のベースライン時の人口統計学的特性におけるアフリベルセプト8mgとアフリベルセプト2mgの48週目の治療効果を評価します。
- Intravitreal Aflibercept 8 mg for Diabetic Macular Edema: Week 48 Efficacy Outcomes by Baseline Demographics in the Phase 2/3 PHOTON Trial
o Poster presentation # 2707 - B0529
o April 25, 2023; 8.45-10.30 EST
バイエル社とリジェネロン社は、アフリベルセプト8mgの国際共同開発を行っています。リジェネロン社はアイリーア®とアフリベルセプト8mgの米国内での独占販売権を保有しています。バイエル社は米国以外での独占販売権を有し、その利益は両社で均等分配されます。
アフリベルセプト8mgは開発中であり、その安全性および有効性は、まだ規制当局による評価を受けていません。
【アフリベルセプト8mgについて】
アフリベルセプト8mgは、有効性と安全性を損なうことなく投与間隔を延長し、治療負担を軽減することを目指し開発中です。アフリベルセプト8mgはnAMD (PULSAR試験)およびDME(PHOTON試験)を対象に、有効性および安全性がアイリーア®(アフリベルセプト2mg)と比較検討されました。
【PULSAR試験、PHOTON試験およびCANDELA試験について】
PULSAR試験およびPHOTON試験は、二重遮蔽実薬対照試験です。両試験とも、世界各地の複数の医療機関で同様な試験デザインおよび評価項目で実施されました。nAMDを対象とした第III相試験(PULSAR試験)およびDMEを対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験(PHOTON試験)では、月1回複数回投与後に、アフリベルセプト8mgの12週および16週ごとの投与レジメンの有効性および安全性を、アイリーア(アフリベルセプト2mg)の8週ごとの投与レジメンと、48週目における主要評価項目であるBCVAの非劣性で比較評価しました。両試験においてベースライン時に、患者は3つの異なる投与群に無作為に割付されました。両試験でアフリベルセプト8mgが1,164例の患者に投与されました。アフリベルセプト8mg投与群のすべての患者は、16週目から試験期間を通して、臨床的な観点から患者の状態に応じた用法変更(DRM)基準を厳格に順守し、継続的に評価されました。試験1年目は、DRM基準の病勢進行が観察された場合、アフリベルセプト8mgの投与間隔を8週間ごとに短縮が可能でした。試験2年目まで投与間隔を延長することはできず、その結果は評価中です。すべてのアイリーア投与群では試験参加期間中、8週間ごとの固定投与間隔が継続されました。第Ⅱ相試験CANDELA試験では、nAMDを対象にアフリベルセプト8mgの安全性および有効性を検討しました。また、アフリベルセプト8mgをアイリーア(アフリベルセプト2mg)と比較して、より長期に持続するかを判定しました。
【nAMDおよびDMEについて】
nAMDは急速に進行する眼の疾患であり、治療を行わずに放置すると、わずか3カ月で視力の喪失に至る可能性があります。nAMDは世界中で、回復不可能な失明や視力障害の主な原因の1つとなっています。nAMDは加齢の影響を受ける可能性があります。異常な血管が新生し、中心視力を調節し、鮮明な視力を維持するのに深く関わる黄斑下に滲出液が漏出することで起きます。この滲出液は黄斑に傷をつけ、損傷させることで、視力低下を引き起こします。世界で1億9600万人がAMDを発症しており、2040年までには2億8800万人に増加すると予測されています。
DMEは、糖尿病患者によく見られる眼の合併症です。高血糖が眼内の血管を傷つけ、滲出液が黄斑内に漏出することで発症します。視力低下を引き起こし、場合によっては失明に至ります。世界で1億4600万人が糖尿病網膜症(DR)を発症しており、より深刻な疾患であるDMEを引き起こす可能性があります。
バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力しています。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は507億ユーロ、従業員数は約101,000名(2022年)。特別項目計上前の研究開発費は62億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。
バイエルのビジョンについて
世界中のバイエル社員は、「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」というビジョンの実現に向け、革新的な製品とサービスを通じて、医療と食糧へのアクセス向上に貢献しています。私たちは、飢餓をなくし、すべての人々が健康的な生活を送れるよう疾病の予防、緩和、治療を支えると同時に、持続可能な農業と生態系の保護を目指しています。詳細はwww.bayer.jpをご参照ください。
バイエル薬品株式会社について
医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進しています。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に、コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠準備と妊娠期間を支援するサプリメントなどに注力しています。詳細はwww.pharma.bayer.jp, Facebook,YouTubeをご参照ください。
バイエル薬品株式会社
2023年4月21日、大阪
将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)
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