- 第3回となる本賞では、小児がん患者に焦点をあて、イノベーションとコラボレーションを促進
- がん個別化治療へのアクセス向上と、不平等をなくすことが目的
- 患者支援団体や医療機関を含む非政府組織(NGO)が応募可能で、2団体にそれぞれ5万米ドルの助成金を授与
大阪、2023年5月25日 ― ドイツ・バイエル社はこのほど、第3回「Precision Oncology Patient Innovation Awards」の募集を開始しました。過去2年間で、がん個別化治療へのアクセスを促進するプロジェクトや、治療やケアの指針となるようなプロジェクトなど、50件以上の申請を受理しました。2023年の本賞は、小児がん患者さんに焦点をあて、がん個別化治療へのアクセス向上と不平等を解決する取り組みを加速させることを目的としています。本取り組みは、バイエルの世界的ながんコミュニティと、プレシジョン・オンコロジーへの継続的な活動に基づいたものです。
2023年度は、非政府患者団体と非政府医療団体にそれぞれ5万米ドルの助成金を授与します。申請資格を有する団体は、2023年6月16日午前12時(アメリカ東部夏時間)までに申請が可能です。本助成金は、ゲノム変異の可能性が高い小児がんにおけるバイオマーカー検査(もしくはゲノム検査)へのアクセス改善に焦点を合わせ、重大なアンメット・メディカル・ニーズに取り組む革新的プログラムを支援するのが目的です。
コラボレーションや共同プログラムの応募を推奨するほか、既存プログラムを拡大する応募も受け付けています。申請プロジェクトは、第三者による独立した審査委員会によって審査されます。
「私たちは、がんの部位から治療を考えるような『画一的治療(one-size-fits-all)』アプローチから離れ、何ががんを誘発するのかを解明することに焦点を当てるようになりました。小児の場合、長期的に起こりうる影響を最小限に抑えるため、適切な患者さんに適切なタイミングで個別化された治療を確実に提供することがますます重要になっています」と、ドイツ・バイエル社のGlobal Oncology Medical AffairsのHeadであるSvetlana Kobina , M.D. PhDは述べています。「バイエルの『Precision Oncology Patient Innovation Awards』への継続的な支援は、すべての患者さんにがん個別化治療薬のイノベーションをお届けするという私たちの取り組みを反映しています」
プレシジョン・オンコロジーは、DNA(またはRNA)フィンガープリントに従ってがんの検査と治療を行う研究分野で、日々進歩しています。バイエルは、治療選択肢の拡大と患者プログラムの開発を通じてこの分野で重要な役割を果たし、世界のがんコミュニティに向けてこれらの取り組みを継続することに尽力しています。
がんのバイオマーカー検査を行うことで、がん細胞内の特異的なゲノム変異や挙動、増殖理由が明らかになります。これらの知見は、医師が治療を決定する上で役に立つ可能性があります。
ゲノム変異の種類には、突然変異(KRAS、BRAF、EGFRなど)や、融合遺伝子変異(ROS1、NTRK、FGFR、RETなど)など多数あります。
本賞や応募方法の詳細については、https://www.precisiononcologyawards.com/をご覧ください。