- 養護教諭向け「月経チェックシート」入り資料を配布
バイエル薬品の調査 月経随伴症状把握へ6割が保健調査票に記入欄を設置、うち4割は症状がある生徒への対策に至らず
大阪、2023年9月27日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)が行った全国の高等学校の養護教諭を対象としたアンケート調査で、62%が生徒の健康診断を実施する際の保健調査票に、月経に伴う諸症状を把握するための記入欄を設け、うち58%は症状がある生徒への対策として健康相談や保健指導、婦人科受診などを行っていましたが、残り42%は対策を行えていないことがわかりました。本結果を踏まえバイエル薬品は、月経随伴症状がある生徒の把握、健康相談や保健指導の実施、また必要に応じて婦人科を受診することの重要性を示した養護教諭向けの資料を制作し、配布しますのでお知らせします。
文部科学省は、政府の「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」を受けて2021年12月に、児童生徒の月経随伴症状の早期発見と保健指導の実施を全国の教育委員会や学校などへ要請する通達1を発出しました。毎年度定期の健康診断を実施する際の保健調査票等に、女子の月経随伴症状を含む月経に伴う諸症状について記入する欄を設け、保護者にもその記入について注意を促すなどにより所見を有する児童生徒等を的確に把握し、健康相談や保健指導を実施したり、必要に応じて産婦人科医への相談や治療につなげたりすることを求めています。
バイエル薬品は本通達後の実態を明らかにするため、2023年5月に全国の高等学校4,985校を対象に健康診断の保健調査票に関するWEBアンケートを行い、405校より回答を得ました。集計の結果、通達約1年半後の時点で本通達を72%が把握していましたが、28%は把握していませんでした。62%が保健調査票へ月経に伴う諸症状の記入欄を設けており、このうち症状がある生徒への対策事例があるのは58%で、事例がない42%をやや上回りました。対策の内訳は、「養護教諭による生徒に対する保健指導の実施」90%、「養護教諭と保護者間での相談・対応検討」25%、「学校健診後、学校医による健康相談や診療」20%、「学校健診後の生徒の婦人科受診」18%(複数回答)などでした。
一方、月経に伴う諸症状の記入欄を設けていない学校(38%)に理由を尋ねると、「必要性を認識しているが、どのような項目を設置すればよいかわからない」が53%と過半数を占めました。また、記入欄を設けながらも、症状がある生徒への対策ができていない学校(42%)からは、「指導時間などの確保が難しい」56%、「学校から保護者への相談が難しくアクションが取れない」42%、「学校側の関心が低く取り組みに至っていない」40%(同)などが理由に挙がりました。本アンケートでは、女子生徒からの健康問題に関する相談は多い順に、「月経痛など月経に伴う体調不良に関すること」96%、「月経不順・無月経に関すること」71%、「思春期のカラダや心の悩み」53%(同)となり月経に関する相談ニーズは特に高く、その支援策ともなる本通達を実践する上での課題も浮かび上がりました。
月経随伴症状は生徒の学校生活に支障を来たす場合があり、また、放置することにより生徒の健康と将来に影響を及ぼす可能性があります。バイエル薬品は養護教諭を支援するため、資料「生徒と話そう月経のこと~生徒・養護教諭へのアンケート調査から見えてきたこと~」を制作しました。資料には、①月経随伴症状がもたらす学生生活への影響②学校健診を機会とした生徒の月経随伴症状の把握とその対策③月経チェックシート──を紹介しており、下記コードよりご覧いただけます。
バイエル薬品は今後もさまざまな活動を通して、女性の健康づくりと活躍の環境づくりを支援してまいります。
1 文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課 2021年12月13日付事務連絡
バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力しています。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は507億ユーロ、従業員数は約101,000名(2022年)。特別項目計上前の研究開発費は62億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。
バイエルのビジョンについて
世界中のバイエル社員は、「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」というビジョンの実現に向け、革新的な製品とサービスを通じて、医療と食糧へのアクセス向上に貢献しています。私たちは、飢餓をなくし、すべての人々が健康的な生活を送れるよう疾病の予防、緩和、治療を支えると同時に、持続可能な農業と生態系の保護を目指しています。詳細はwww.bayer.jpをご参照ください。
バイエル薬品株式会社について
医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進しています。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に、コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠準備と妊娠期間を支援するサプリメントなどに注力しています。詳細はwww.pharma.bayer.jp, Facebook,YouTubeをご参照ください。
バイエル薬品株式会社
2023年9月27日、大阪
将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述(Forward-Looking Statements)が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。