ヘルシーエイジングの事実
シェアード・ディシジョン・メイキング
~自分にあった納得のいく治療を受けるために~
医療の進展や革新的技術の提供により、平均寿命のみならず健康寿命の延伸が期待される「人生100年時代」。加齢や避けられない病気と向き合いながら、できる限り健康的で幸せに年齢を重ねるヘルシーエイジングへの取り組みが重要です。病気によっては長期間にわたって付き合っていく疾患もあり、自分に合った納得のいく治療を受けるために、患者さんと医療従事者が十分に話し合って治療法を決める「シェアード・ディシジョン・メイキング(共有意思決定)」が大切になってきています。
日本人男性は女性に比べ健康寿命が短く、その延伸はヘルシーエイジング実現に向けた課題の1つです。男性の健康寿命延伸に向け、高齢な日本人男性に多くみられる、前立腺がんの治療や向き合い方を知ることが非常に大切です。こちらの動画では、前立腺がんにおけるシェアード・ディシジョン・メイキングについて、医師や患者さんよりお話いただいていますので、ぜひご覧ください。
今回は、日本人男性の約9人に1人が生涯の内で罹患すると推定され、日本人男性がかかるがんの第1位である、前立腺がんの治療におけるSDMの重要性について大阪大学医学部附属病院 泌尿器科 科長 野々村 祝夫先生よりメッセージをいただきました。1)
▽以下の記事でもご覧いただけます(外部サイトへ移動します)
https://ovo.kyodo.co.jp/pr/healthy_aging01
前立腺がん治療の最前線で活躍される大阪大学 医学部附属病院 泌尿器科 科長 野々村 祝夫先生とPSA北海道 患者会代表 齋藤 浩哉さんに実体験を交えてお話ししていただきました。ぜひご覧ください。
1)国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)
シニア世代の加齢と健康に関する意識調査
人生100年時代のプログラムの一環として、バイエル薬品が2018年6月に65歳以上のシニア世代を対象に行った意識調査(以下、シニア世代調査)では、シニア世代の約69%が年を取ることに不安を感じていることが明らかになりました。また、加齢や健康不安について周囲とのコミュニケーションを十分に取られておらず、「子ども」と月1日以上話しているシニア世代の割合は20%でした。一方で、シニア世代は「健康的で幸せに年齢を重ねる」ヘルシーエイジングのために、家族や周囲の人との「精神的なつながり」や「話をすること」が重要であると考えていることが分かりました。
世界における高齢化と循環器疾患との関連(6カ国の事例)
2019年4月、Global Coalition on Aging(GCOA)はドイツ・バイエル社と共同で、高齢化社会における循環器系の健康の重要性を検討した報告書「Healthy Heart for Healthy Aging(ヘルシーエージングのために健康な心臓を)」を発表しました。この報告書では、全世界において脳卒中および循環器病(CVD)に対する意識を高めてヘルシーエージングを推進すべきであるという点が強調されています。
各国により人口の高齢化とそれに関連したCVDの課題は異なる段階にあり、さまざまなスピードで進展しています。例えば、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、日本、米国での高齢化とCVDの関連を比較すると、その他の要因も影響しているとはいえ、各国の高齢化の状況がCVD罹患率と直接的に関係していることがわかります。最も高齢化の進んだ3カ国(低年齢層に比べ高年齢層の人口割合が最も高い国)である日本、ドイツ、フランスは、2016年のCVD罹患率が高く総人口の13%を超えています。これらの国と比較して高齢化が進んでいない中国、ブラジルは、CVD罹患率が総人口の8%を下回っています。
PP-NUB-JP-1340-26-12