女性のライフプランニングとピル
この30年ほどで働く女性が増えただけでなく、社会の中で活躍する女性の姿が多くみられるようになりました。
しかしまだまだ仕事とプライベートの両立に悩む女性が多いのも事実です。月経に関する日常的なトラブルから、妊娠・出産といった大きな変化まで、女性のカラダについての悩みがライフプランに及ぼす影響は決して少なくありません。今回は女性のヘルスケアの第一人者である北村邦夫先生を囲んで、「仕事もプライベートも充実させたい」一般女性4名と座談会を開催。
女性が主体となってライフプランを考える上で大切な低用量ピル(OC:経口避妊薬* )も、日本での発売から20年となっています。そこで現代女性に必要な知識について話し合いました。
- *低用量ピルには、避妊目的で使用される経口避妊薬(OC)と治療目的で使用される保険適用のある低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤(LEP)があります。このページでは区別して記載されています。
座談会参加者
仕事とプライベートの両立、どうしてる?
司会
今日、お集まりの皆さんは、それぞれ好きな仕事にイキイキと打ち込んでいらっしゃる方ばかりです。でも、キャリアを重ねていくうえで、仕事とプライベートとどう両立するか、悩んだりすることはありませんか?
Kさん
私は今年の7月からフリーランスでライターになり、仕事にやりがいを感じていてかなえたい目標を持っています。今後結婚し子どもが生まれることで、仕事に120%の力を注ぎ込めなくなるのではと心配です。現在、29歳なのですが、結婚・出産を迎える友人もたくさん出てきたので、私もいずれは結婚もしたいし、子どもも持ちたいとは思っています。ただ、今はそのタイミングではないと感じています。
Sさん
私は20代の半ばから責任のある仕事をまかされるようになって、今後の仕事のステップアップを考え、子どもをつくることをためらってしまいました。会社には育休制度はあるのですが、一度離れると復帰が難しそうに思えたこともあります。
北村先生
女性が活躍するようになって、現段階で子どもを持つことをためらう気持ち、わかります。でも、一つ知っておいてほしいのは、子どもを産んだら、育てるのに25年程かかること。たとえば40歳で出産した場合、子どもを育て終わったら65歳です。そう考えると、産婦人科医としては、やはり35歳までに出産することをライフプランに織り込んでもらいたいと思いますね。
Fさん
私は今フリーランスでモデルの仕事をしています。生理痛の悩みがありますが、結婚や出産はまだまだこれからかな、と思っています。
Eさん
私は近々結婚することになったのですが、結婚式はまだ先なので、それまでに妊娠したらドレスが……。でも年齢を考えると1日も早く子どもが欲しいし、と葛藤しています。
北村先生
妊娠することも、出産することも、それほどたやすいことではありません。自分の条件がすべて整ってから子どもをつくろうと思っても、うまくいかないこともあります。
だから私は、「子どもが欲しいなら、そのための行動を一日でも早くとって」と女性のみなさんにはアドバイスしています。
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